暑かった夏も終わり、市場には秋の食材をみかけるようになりました。お教室でお教えする食材ではなるべく身近なもので作れる料理をご紹介するようにしておりますが、皆様にお味や食材の使い方等知って頂きたいと思い珍しい食材をご紹介することも多いです。

今月のお教室では特に皆様が初めて!とおっしゃる食材を多く用いました。

お椀の鱸の上にのせているのは黄菊です。鑑賞用ではなく食用なので、苦みもなく、ほのかな香りとシャキシャキとした食感で秋からの料理にはよく使います。紫色の菊はもってのほかという面白い名前です。関東の方はなじみが薄いかもしれませんが、東北では普通の家でも酢の物にしたり、あえ物にしたりと身近な食材です。

右の乾燥の実は蓮の実です。乾燥で売られているのは皆さまも目にしたことがあるかもしれません。乾燥した蓮の実を約2日かけて戻し、3~4時間にて柔らかくして甘煮にしました。夏のお盆の時期にもぴったりの食材です。お粥やデザートの中に入れても身体に優しくおいしく召し上がっていただけるかと思います。

 

こちらの緑の実は青梅と思いそうですが、若桃です。大きなる前の桃を収穫し、シロップ煮にしてあり、口直しにもぴったりでどの方にも美味しいと喜んでいただけます。右の長い白いお野菜は白だつといいます。里芋の葉柄を栽培したものです。

 

ゆでるとこのような感じになり、煮物にしたり、みそ汁にしたりといろいろなお料理に使えます。右の青い大根のようなお野菜は夕顔。これも珍しい食材ですね。中に綿と種が入っていますが、大根のように煮物に使ったり炒め物につかったりと癖がなくおいしいお野菜です。

こちらの長い食材は縮みこんにゃく。しゅわしゅわした感じで普通のこんにゃくとは全く異なりますが、私はこの縮みこんにゃくが大好き!でお教室では胡麻和えの中に入れてご紹介してみました。

どの食材も生産者の方が天塩をかけて作られて出荷されています。手に入りやすい食材はもちろんですが、昔から大事に作られている食材を絶やさない為にも多くの食材を皆様に知っていただき、おいしく召し上がっていただければ嬉しいです。